桃文小皿

初期伊万里「桃文小皿」

1888年12月梅田阪急百貨店で開催されていた師走恒例の骨董市にて 買い求めたもの。直径13.5㎝の小皿ですが、磁肌は乳白色で柔らかく、 釉薬は若干青味を帯びてトロッと流れ、気泡がきめ細かに入り表面を 優しく包み込んでいる様は、まさに初期伊万里ならではの風情を醸し 出しています。また、桃の実一つを大らかな線で右下に描き、その分 余白を広く取ることで、図柄だけでなく磁肌の美しさをも際立たせて いるのも初期伊万里ならではです。 凛とした桃の実と「余白」の持つ余韻とその美しさに、心癒されています。